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2023年10月22日 (日)

後輩を待つ先輩。

こんばんにゃ~北の猫男爵です。

ちょうど1週間前の日曜日に、来年のパリ五輪代表選考会を兼ねた「マラソングランドチャンピオンシップ」通称「MGC」が、東京国立競技場発着のコースで開催されました。

男子では小山直城選手(Honda)と赤崎暁選手(九電工)、女子では鈴木優花選手(第一生命グループ)と一山麻緒選手(資生堂)がそれぞれパリ五輪出場権を獲得しました。

そんな中、男子の選考会では東京五輪6位入賞の大迫傑選手(Nike)が前回大会のMGCと同じく3位に終わり、僅か5秒差で出場権獲得には一歩届きませんでした。

現在32歳の大迫傑選手は日本歴代2位の記録を持ち、東京五輪6位の実績もありながら、東京五輪で現役引退を表明し一線を退いていました。

体力的にも年齢的にみてもまだまだ日本トップのアスリートで、誰しもが『今度のパリ五輪こそはメダル獲得を!』と期待を寄せる中での引退でした・・・

しかし、その東京五輪から半年後、大迫選手は電撃的に現役復帰を表明!

僕も含め、日本中が彼の復帰を心から喜びました。

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もともと僕は、早稲田大学で彼が箱根駅伝で活躍している頃から彼の走りに魅了され応援していたので、彼が現役復帰したことには嬉しい気持ちでいっぱいでした。

そんな彼がパリ五輪で東京五輪の雪辱を果たすために挑んだ今回のMGCでしたが、結果は4年前と同じく3位という結果でした。

前半から良いポジションにつけて良い走りをしていただけに、この結果には悔しい思いだったと思います。

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そんな彼がゴールした後、なぜかゴールライン付近でずっと戻ってくる他の選手の方を見ている映像がテレビに映り、僕は『どうしたのかな?』と思いながらしばらく観ていました。

『きっと、誰か他の選手を待っているんだろうな』とは思ってはいましたが、続々と選手が戻ってくる中、大迫選手は誰にも声をかけず、心配した大会関係者が声を掛けても、降りしきる雨の中をただひたすら誰かを待っているようでした。

そして、大迫選手のゴールから7分40秒後、1人の選手がゴールラインを過ぎた時、大迫選手はその選手のもとに歩み寄り、タオルを背中に掛けて声を掛けました。

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順位としては44位、その選手の胸には「TAKADA」の名前が。

ゴールしたのは高田康暉選手(住友電工)でした。

実は高田選手は早稲田大学で大迫選手の2年後輩で、ともに出場した第90回箱根駅伝(2014年)では1区を走った大迫選手から、2区の高田選手へ襷が繋がれ、総合4位に貢献したチームメイトでした。

そして、この事実を知った僕は思わず感動しました。

激しい雨が降り続く中、3位でゴールした先輩が44位でゴールする後輩をずっと待っている姿。

普通であれば、42.195kmという距離を走り、心身ともに疲れてゴールした後は、座り込んだり、あるいはテントの中などに戻り体をケアするところを、ずっと後輩を待つ先輩の後ろ姿は見ていても感動するものがありました。

大会後に大迫選手はその行動の真意について『この大会が集大成と話していて、もしかしたらこれで引退しちゃんじゃないか(高田選手が)と思って、もしそうだとしたらその場にいたかった』とコメントしています。

大学の先輩だからといって、なかなか簡単に取ることのできない行動だと思います。

一方の、先輩が待っているところにゴールをした後輩の高田選手は『ゴールして尊敬している先輩がずっと待ってくださって、悔しいはずなのに(自分の成績が悪くて)とても嬉しかった。最高の42.195kmでした』とコメントしています。

そこには、年月が経過しても苦楽を共にした先輩と後輩の固い絆があり、それはいつになっても色褪せることはないということを感じさせてくれました。

そんな大迫選手がパリ五輪に出場するためには、12月から始まるMGCファイナルチャレンジ(福岡国際マラソン、大阪マラソン、東京マラソン)に出場し、設定タイムの2時間5分50秒を突破した記録最上位を目指すか、あるいはそれを誰もクリアできなければMGC3位の大迫選手が出場権を獲得するので、それを待つかの選択になります。

前回の4年前はMGCの後に東京マラソンに出場し、当時の日本新記録を出して東京五輪の出場権を獲得しました。

今後の大迫選手の選択が注目されますが、きっとこんな後輩思いの先輩の姿を見ていたマラソンの神様が、大迫選手に素敵な結果を導いてくれるとそう信じています。

いや~スポーツっていいものですね。

それでは今日はこのへんで。チャオ(ciao)

(今日の珍地名)

寿命→福岡県北九州市八幡西区楠橋というところに寿命という地名があります。「じゅみょう」ではなく「じめ」と読むそうです。

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