ピッチドロップ。
こんばんにゃ~ 北の猫男爵です
今日から5月がスタートしましたいよいよ新緑の季節です
これからは緑を目にする機会も増えて、何か心が弾む、そんな季節ですね
そんな今日は我が家に娘のお友達が遊びにきて、娘はとても楽しく過ごしたようです
2人でソファーの上でゴロゴロして、とても仲良しですまた遊びにきてね。
お友達が帰った後は、娘は妻に連れられて「予防接種」を受けに病院へと行ってきました
いつものごとく、先生の顔を見るなり娘は大泣きモードに突入し、大粒の涙が頬を伝ったそうです
注射の好きな子供はいないのでそれは仕方のないことですが、いつか泣かなくなる日がくやってくることでしょう
さて、今年になり世間を騒がしている「STAP細胞問題」のことは既に皆さんも承知のことかと思いますが、この「STAP細胞」の研究や実験が開始されたもっと遥かに遠い昔から行われている実験のことを皆さんはご存知でしょうか?
それは「ピッチドロップ実験」という実験です
おそらくこの言葉は初耳の方も多いのではないでしょうか
実は僕も今回その名前を初めて知りました。
これがその「ピッチドロップ実験」の模様をおさめた写真です
そもそも、いったいこれは何の実験なのか?
まず「ピッチ」とは何ぞや?と言いますと、極めて粘性の高く固体に見えるような物質のことで、その「ピッチ」が実は液体であることを証明するための実験が「ピッチドロップ実験」と言われています。
この実験の特徴は、非常に長い年月をかけて行われるということです
数年間という長い時間をかけて、ようやくわずか1滴のピッチがその姿を現します
その滴はまるで、今日娘が注射を打たれた際に頬を伝った涙の滴のようです
この実験を行っているのはオーストラリアのブリスベンにあるクイーンズランド大学で、スタートしたのは何と今から87年前の1927年だそうです
この実験の主たる目的は「固体のように見える物資が実は非常に粘性の高い液体であるということ」を学生に教えることが目的だったようです。
実験では、熱したピッチを漏斗に注いで落ち着くまで3年間待った後、漏斗の下部を切って、ピッチが流れることができるようにしたそうです。
その後、大きな1滴のしずくが流れ出るのをひたすら待つことになりました
実験開始から11年後の1938年に初めて1滴目が確認されてからは、以下の年に滴が目撃されています。
1947年 2滴目
1954年 3滴目
1962年 4滴目
1970年 5滴目
1979年 6滴目
1988年 7滴目
2000年 8滴目
そして今年2014年になり、実に14年ぶりに9滴目が落下するという予測がされ、世界中で注目をされていました
なんせ87年間かけても、これまで僅か「8滴」しか落下していないという果てしなく気の遠くなるような実験ですからね
ところがその14年ぶりに訪れた待ちに待った瞬間が、予想外の展開を迎えたのです
粘性が高いピッチが落ちるには、落ちる滴と次に落ちるために残る滴が粘性の特徴を活かしてくっついているのですが、今回の9滴目を受け止めるにあたり、下のビーカーを交換しようとしたところ、木の台がぐらつき、9滴目の滴がちぎれて落下してしまったのです
これで実験じたいが終了するわけではないのですが、滴がちぎれたことにより、今度は何年後に10滴目が落ちるのかが予想しずらくなったということです
この実験は「最も長期に渡るラボ実験」として、ギネスブックにも認定されており、漏斗に残っているピッチの量からすると、まだ100年は実験を続けることができるということです
しかし、この実験をするには非常に根気がいるようですね
インターネットのサイトでは、24時間この実験を中継していますが、果たして長い時間をかけてようやく1滴が落ちるという実験をいったいどれだけの人が見ているのか、そっちのほうが興味があります
ちなみに、今回の9滴目を除くこれまでの8滴の滴たちが自然落下する瞬間を目撃した人は誰もいないということです
前回の2000年の落下の際にもビデオカメラが設置されていたそうですが、技術的な問題で記録に失敗したそうです。ですから、もしもその瞬間を見ることができればもの凄い確率なのかもしれませんね
でも、次の滴が落ちるまでにはサイクルから計算すれば10年前後は間違いなくかかりそうです。果たして、それまでこのことじたいを憶えているのか、僕には正直自信がありません
もしも、10滴目が落ちる頃にこのブログを続けていれば、またその時は特集をくみたいと思います
その時きっと皆さんも、「あっ!そういえばこれは昔猫男爵が言っていた実験の話じゃないか?」と思い出すかもしれませんね
それでは今日はこのへんで。チャオ(ciao!)
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