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2011年10月15日 (土)

行っておけば良かった・・・

こんばんにゃ~ 北の猫男爵です

『行っておけば良かった・・・』

皆さんはあとになって、こんなことを思った経験はありませんか?

「いつか行こう!」と心の中で思ってはいたけれども、行けずにいるうちに、その目的の場所が失くなったり、閉鎖したり・・・

結局そこには、『行っておけば良かった・・・』という後悔の念だけが残ることになるような、そんな体験はありませんか?

実は今、僕はその思いをまざまざと痛感しています

東京都足立区にある民家を利用して作られた通称「尾崎ハウス」、これは知る人ぞ知るあの尾崎豊さんが、今から19年前に死ぬ直前に倒れていた場所です。その「尾崎ハウス」がこのたび、取り壊されることになりました

1992年4月25日、あまりにも突然であまりにも衝撃的なニュースでした

「10代のカリスマ」として若者から支持を得ていた尾崎豊さんの死・・・「信者」の1人であった当時17歳の僕にとってもそれは衝撃を越えて、悲劇でした・・・

心の中に何か大きな穴が開いた・・・そんな感情が暫く続きました。彼が残してくれた「音楽」をただ聴くことしかできない日々、でもそのメロディーや言葉が、彼の「心の叫び」として僕を何度となく勇気づけてくれました

彼はこの世を去ったけれども、彼の音楽は今でも生き続けているという事実、それは19年経った今でも存在します

そんな尾崎豊さんのファンたちの“交流の場”として「尾崎ハウス」は存在していました。そして、この民家を提供してくれていたのは小峰さんという方です

尾崎さんの死後、尾崎さんが死の直前に倒れていた小峰さんの家の前にはファンが毎日訪れていました。そんな中、毎晩泣いている1人の女の子を小峰さんが『いつまでも外にいないで中に入りなさい』と、招き入れたのが「尾崎ハウス」の始まりでした

彼の善意がなかれば、この「尾崎ハウス」というものは存在しなかったわけですが、この「尾崎ハウス」を訪れた人々には、様々な人間模様があったそうです。

ここで知り合ったファン同士が結婚したこともあったそうで、その縁から小峰さんは2人の結婚式にも出たことがあるそうです

その他にも、拘置所を出たばかりの男性、離婚直前の夫婦、いじめに悩む中高生、人間関係につまづいたサラリーマン、さまざまな「悩み」や「苦しみ」を抱えた人が、尾崎さんのCDや書籍、ポスターなどで溢れる「尾崎ハウス」を訪れ、自分の思いをノートにつづっていったそうです

時には小峰さんが、「尾崎ハウス」の前に立ち尽くす少年や少女の悩みを聞くこともあったそうです。

そんな小峰さんの人柄なのか、ここを訪れた多くの人が自分の結婚式に小峰さんを招待したり、子供を連れてここに遊びにきたりと、今でも交流を持っているそうです

「尾崎ハウス」の部屋の広さは「六畳間」と決して広くはありません。でもこの「六畳間」には19年間のファンのたくさんの「思い」と、そしてそのファンをずっと見守ってきた小峰さんの「思い」がぎっしりと詰まっていたのだと思います

尾崎さんが自分の家の前で倒れていた時、当時53歳だった小峰さんは、気がつけば72歳という年齢になっていました。

『19年余り、尾崎さんのファンと家族同然に付き合ってきました。十分やったと思います。私もそろそろ卒業させてください。』と、「尾崎ハウス」の解体を前にして小峰さんは微笑んでいたそうです

「尾崎ハウス」の解体は、老朽化と小峰さんが二世帯住宅に建て直すことが理由ですが、「有名人が自分の家の前で倒れていた」というそんな状況下で、その場所をファンのために開放するということは、なかなかできることではありません。「これも何かの縁」そう思う気持ち、それはなかなか真似のできることではありません

そんな小峰さんだからこそ、ここを訪れる多くのファンの方と交流もできたのでしょうね

「尾崎ハウス」が無くなっても、小峰さんにとっても、そして尾崎ファンにとっても、この場所は忘れることのできない大切な場所であることに変わりはないと思います。そしてきっと、そのことを天国にいる尾崎さんも優しく見守っていることでしょう

僕自身は北海道に住んでいるために、なかなか東京に行く機会というものがありません。『東京に行った際にはいつか「尾崎ハウス」に行ってみたい。』と思ってはいましたが、結局行けずに終わってしまいました・・・

今となっては後悔の念だけが残りますが、「尾崎ハウス」じたいは無くなりましたが、いつかこの場所には足を運んでみたいとは思っています

皆さんも、今行ってみたいと思う場所がもしもあれば、『行っておけば良かった・・・』とならないように、思いきって足を運んでみてはいかがですか。僕もこれからはそうしようと思っています

それでは今日はこのへんで。がんばろう、日本!

<今日の名字しりとり> 回り道(まわりみち)さん→一寸木(ちょっき)さん、これもなかなか読めないお名前ですが、「一寸木」と書いて「ちょっき」さんとお読みになります。てっきり希少なお名前だな~と思いきや、実は全国には「一寸木さん」は960名程もいるそうです。

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