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2011年9月 9日 (金)

栄冠は君に輝く~7回表~

こんばんにゃ~ 北の猫男爵です

明日9月10日、プロ野球界で「超盛り上がること間違いなしの試合」があることを、皆さんご存知ですか?

東北楽天イーグルスの本拠地「Kスタ宮城」で行われるプロ野球公式戦、「東北楽天VS北海道日本ハム」の試合で、あの5年前の夏の甲子園決勝戦の再現が行われるのです

つまりは、“マー君”こと田中将大(駒大苫小牧→楽天)と、“ハンカチ王子”こと斉藤佑樹(早稲田実業→日本ハム)の夢の対決が遂に実現するのです

野球ファンにとっては“たまらない”対決ですが、プロ5年目で球界を代表する投手に成長したマー君、かたや新人としてこれまで5勝の佑ちゃん、世論では「マー君の方が優勢」という声が多いようですが、いずれにしても注目度は今年のプロ野球の中でも一番の試合かもしれません

僕は北海道人ですが、駒大苫小牧の頃からマー君の大ファンなので、マー君が投げる日ハム戦だけは「楽天」を応援しています。ぜひともマー君には5年前の雪辱を果たして欲しいと思っています

この試合がいかに注目されているかというのは、試合3日前の昨日でチケットが完売したということからもよく分かります。元々はテレビ中継は予定されていませんでしたが、フジテレビで中継することが決定しました

2人が先発するということで「夢の対決」が実現することは間違いありません。僕は今から緊張と楽しみで心臓がドキドキです

そんな2人が5年前に活躍した夢舞台「甲子園」。今年もその熱い戦いが繰り広げられ、日大三高の圧倒的な強さで幕を閉じましたが、早いものであれから3週間が経とうとしています

今日は「マー君VS佑ちゃん」という夢の対決前夜ということで、僕がシリーズ企画としてお送りしている、駒大苫小牧の栄光と挫折を振り返る「栄冠は君に輝く」第7回をお送りすることにします

これまでは、2004年の「初優勝」から2005年の「夏連覇」までの戦いぶりを振り返ってきましたが、今日はその「夏連覇」の後に起きた、駒大苫小牧にとっては「栄光」から一気に「挫折」を味わった辛い時期、その出来事を振り返っていきたいと思います。

それでは皆さんも、時計の針を今から6年前の2005年夏に巻き戻してください

2005年8月20日、57年ぶりの史上6度目の「夏連覇」を果たした駒大苫小牧高校は、2年続けて「深紅の大優勝旗」を北海道に持ち帰ることになりました

『みんな最高だ!』

林主将のその歓喜の叫び声がまだ耳の中でこだましている中、北海道は「駒苫フィーバー」で最高潮の盛り上がりを見せていました

『林世代のあとには田中がいる!今度は春の選抜も、そして夢の夏3連覇も!』そんな期待が大きく膨れる中、事件は起きました・・・というか、すでに起こっていたのです

優勝の2日後に発覚した「野球部長による部員への暴行問題」・・・

「栄光」に水をさすようなこの出来事に、北海道中がそして全国の高校野球ファンが静まりかえったのです

この不祥事を高野連は厳粛に受け止め、一時は「優勝旗を返還して優勝を取り消す」という最悪の措置も考えられました。結局、最悪の事態は避けられましたが、暴行が起きたことが事実である以上、駒大苫小牧の「栄光」に汚点がついたことは間違いのないことでした

ただ「選手たちには罪はない」ということで、秋季大会への参加などは認められ、「部長解任」というかたちで、選手達は再びグランドに立つことを許されました

「感動」から一転して「暗闇」に落とされたようなこの時の感覚を、僕はいまだによく憶えています。『どうなるんだろう駒苫は・・・』不安な気持ちが僕の心を支配した辛い日々でした

そんな中で駒大苫小牧の新チームはスタートしました。本来であれば「王者」として自信に満ち溢れている姿がそこにあるはずでしたが、そこにはその本来の姿はありませんでした

それでも新主将に選ばれたマー君を中心にチームは結束し、秋季地区大会を勝ち抜き、北海道大会でも強豪校を次々と撃破し、決勝戦までたどり着きました

あと「1勝」すれば「春の選抜」の切符が確実になる、そんな中で迎えた北海道栄との決勝戦は、強い駒大苫小牧の復活劇でした

マー君の完璧な投球、そして4番本間君を中心とした破壊力抜群の攻撃力、終わってみれば「15対2」という圧倒的な強さで勝利し、見事に優勝を決めました

『やったー!これで春の選抜でも駒苫の野球が見れる!夏春連覇もいけるぞ!』僕の心は早くも「春の甲子園」に向かっていました

この秋季全道大会の後、各地区大会を制した高校が集まって日本一を競い合う「第36回明治神宮大会」に出場した駒大苫小牧は、ここでも全国の強豪校を寄せ付けない強さを発揮しました

1回戦で清峰(九州地区)を破ると、2回戦で高岡商(北信越地区)、準決勝で後に伝説の名勝負を繰り広げる早稲田実(東京地区)を撃破し、そして決勝戦で関西(中国地区)を「5対0」で破り、見事に明治神宮大会初優勝を果たしました

秋に岡山県で行われた「国体」も制した駒大苫小牧は、これで「夏の選手権」「国体」「明治神宮大会」と同一年での3冠を達成しました。これは史上初の快挙でした

日本中が「手のつけられない強さ」と認めるほどの強さを誇り、公式戦の連勝記録を「29」として、万全の布陣でいよいよ「春の選抜大会」を駒大苫小牧は迎えるはずでした。あの悪夢のような出来事が起こるまでは・・・・

年が明け、正式に春の選抜大会に「北海道地区代表」として選ばれた駒大苫小牧高校に悪夢が再び襲いかかったのは、甲子園開幕まで1ヶ月を切った3月のことでした

卒業式を終えた3年生野球部員10人が、飲酒・喫煙で補導されるという事件が発覚したのです

前年の夏に起きた「部長による暴行事件」とは違い、今度は「部員による事件」・・・

卒業式の後とはいえ駒大苫小牧に籍を置く部員による事件は、駒大苫小牧の「夏春連覇」を消滅させただけでなく、自分達が築きあげた「栄光」に泥を塗り、後輩達の努力を水の泡にしたのです

この時の僕の落胆ぶりは、今思い出すのも嫌になるくらい尋常でないものがありました

結局、このことで駒大苫小牧は春の選抜大会出場を辞退し、香田監督も監督を辞任することになりました。

一番辛かったのは、夏の選手権の後に「天国から地獄」へと落とされ、その中で必死に「甲子園出場の切符」を勝ち取った選手たちでした。

2004年の「全国制覇」から、光り輝く「栄光」に包まれていた駒大苫小牧高校野球部は、「栄光」とは全く逆の「挫折」という世界へと陥っていくことになりました

本命無き中で迎えた「第78回選抜高校野球大会」は横浜高校が制し、駒大苫小牧は「夏3連覇」という目標に向かって、ただただ静かに闘志を燃やすしかありませんでした

さあ、いかがでしたか今回の「栄冠は君に輝く」は。「栄光」のあとに訪れた2つの「挫折」、それは非常に残念な出来事であり、選手達にとっては辛い出来事でしたが、今となってはあの辛い困難を乗り越えたからこそ、真の強い駒大苫小牧が誕生したのだと僕はそう信じています

次回はいよいよ、マー君を中心とした世代が「夢の夏3連覇」に向けて躍動していく姿を振り返りたいと思います。次回の「栄冠は君に輝く」をお楽しみに

それでは今日はこのへんで。がんばろう、日本!

<今日の名字しりとり> 南向(なさき)さん→急式(きゅうしき)さん、これまた希少なお名前ですが、実は僕の住む北海道のテレビ放送局、「STV」(札幌テレビ放送)には「急式さん」という名前の女子アナがいます。夕方放送の『どさんこワイド』に出ています。そんな「急式さん」は全国には100名程いるそうです。

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