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2011年7月21日 (木)

栄冠は君に輝く~2回裏~

こんばんにゃ~ 北の猫男爵です

先日からスタートしたシリーズ企画「栄冠は君に輝く」、この企画は北海道の高校野球の歴史を変えた、あの駒大苫小牧の活躍にスポットをあてて、あの栄光を振り返るという企画です

前回の第回は、2003年に出場した雨の甲子園での“屈辱”をご紹介しましたが、舞台はそれから1年後の2004年夏へと移り変わりました

それでは早速、「栄冠は君に輝く」の第2回のスタートです

2004年夏、第86回全国高等学校野球選手権大会が甲子園球場で華やかに開催されていました。南北海道代表として甲子園の土を踏んでいたのは、2年連続4回目出場の駒大苫小牧高校でした

前年夏の甲子園初戦敗退以降、新チームは秋季全道大会準優勝、春季全道大会優勝と、安定した力を発揮し、夏の予選も順調に勝ち上がり甲子園の切符を掴みました

<2回戦> 対佐世保実業

そして迎えた2004年甲子園の初戦は2回戦からの登場で、大会第6日目の第1試合、相手は長崎県代表の佐世保実業でした

『今年こそ甲子園初勝利を・・・』そんな願いを胸に選手は勢い良くグランドに飛び出していきました

この年の駒大苫小牧には岩田君鈴木君という3年生に加え、2年生の吉岡君松橋君という計4人の投手が揃い、その投手陣を中心に勝ち上がってきたチームでした

そんな中で向かえた甲子園初戦は、3回表に佐世保実業に先制を許す苦しい展開でした

栄冠は君に輝く〜2回裏〜

しかしその裏、そんな嫌な流れをすぐに断ち切ったのが1番打者沢井君のバットでした。“切り込み隊長”として駒苫打線を引っ張る彼が打った打球は、甲子園の澄んだ青空高く舞い上がり、見事にスタンドイン

逆転の2点本塁打となりました。これですっかり波に乗った打線は、同点に追いつかれた直後の4回裏にすぐに勝ち越しに成功し、その後も糸屋君佐々木君のタイムリーで追加点をあげました

栄冠は君に輝く〜2回裏〜

投げてもエースナンバーを背負う岩田君が11奪三振の好投を見せ、最終回は無死満塁というピンチを、昨夏を経験した鈴木君が3者連続三振に抑え、見事に「7対3」で佐世保実業を破り、悲願の甲子園初勝利をあげました

終わってみれば打線は15安打7得点という爆発力をみせました。この初戦での打線の爆発が、この大会を勝ち進む原動力になるとは、この時まだ少なくとも僕は思ってもいませんでした

<3回戦> 対日大三高

その4日後、大会第10日目第1試合の3回戦で駒大苫小牧は強豪日大三高(西東京代表)と対戦しました

駒大苫小牧は初戦の勢いそのままに、初回から4番原田君の2塁打で先制すると、2回、3回も追加点をあげ「4対2」とリードします

8回表に日大三の底力の前に「4対4」の同点に追いつかれますが、その直後の8回裏に打線が爆発し3点をあげて日大三高を突き放しました

栄冠は君に輝く〜2回裏〜

投げては先発の岩田君を3回途中からリリーフした鈴木君が、13奪三振を奪う快投をみせ、粘る日大三高打線を抑えて、「7対6」で見事にベスト8進出を決めました

この試合を僕は車を運転しながら、ラジオの実況にハラハラドキドキしながら運転していた記憶があります。でも勝ちが決まった瞬間、心の中で『これはもしかしたら、優勝もあるんじゃないの?』と思ったことは今でも憶えています。

北海道勢が強豪校の日大三高に勝つことなど、当時ではほとんど考えられないことでしたし、この年の日大三高は優勝候補にも挙げられるほどの実力のあるチームでしたから

<準々決勝> 対横浜高校

各都道府県を代表して出場してきた高校が甲子園からほとんど姿を消して、残り8校になった準々決勝、駒大苫小牧の相手は名門横浜高校(神奈川県代表)でした

当時高校NO・1右腕の呼び声高かった涌井(現・西武)を擁するこの年の横浜高校は、1998年に松坂を擁して優勝して以来の優勝を狙えるチームでした

そんな横浜高校に駒大苫小牧は真っ向から挑んでいきました

甲子園球場を、そして横浜高校の度肝を抜かしたのは2回表の駒大苫小牧のこの打者でした

栄冠は君に輝く〜2回裏〜

2年生ながら7番でレギュラーを務める林君です。横浜高校のエース涌井が投じた球を彼は見事に弾き返し、センターへ突き刺さるソロ本塁打で駒大苫小牧が先制点をあげたのです

これには「横浜有利」と見ていた、目の肥えた甲子園のファンたちも目を丸くしたはずです

僕もこの一撃には正直驚きましたが、『この駒大苫小牧というチームは本物だぞ!』と確信した一撃でもありました。

林君は続く3回には2塁打、5回にも3塁打、7回には安打を放ち、見事にサイクル安打(大会史上5人目)を達成しました

この林君の大活躍で、横浜高校のエース涌井を粉砕した駒大苫小牧は18安打の猛攻で「6対1」で勝利し、北海道勢としては第14回大会の北海中以来76年ぶりとなる準決勝進出を果たしました

北海道中が、この駒大苫小牧の快進撃に夢中になり、熱くなったのがこの2004年夏でした

そしていよいよ夢の「深紅の大優勝旗」まで“あと2つ”なった準決勝を迎えるわけですが、この話の続きは次回の第回でご紹介することにします

楽しみは少し焦らしてからの方がより楽しく感じると思います。次回の「栄冠は君に輝く」をどうぞお楽しみに

実は今日、南北海道大会の準々決勝が行われ、駒大苫小牧は尚志学園を「6対3」で破り、見事に準決勝へ進出しました。2007年以来4年ぶりの甲子園まで、あと残り2つです次回の「栄冠は君に輝く」をご紹介している頃には、駒大苫小牧が甲子園の切符をつかんでいることを祈っています

それでは今日はこのへんで。がんばろう、日本!

<今日の名字しりとり> 松秋(まつあき)さん→京谷(きょうや)さん、昔のことですが、高校サッカーの名門室蘭大谷高校の「10」番で京谷君という選手がいた記憶があります。凄いテクニシャンで上手な選手だったと思います。「京谷さん」は全国に4500人程いるそうです。

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コメント

こんにちは
「京谷」に食いつきました。
知ってますよ!僕の兄と同世代なので、全道大会で見たことがあります。
とにかくボールのあるところには彼がいるって感じで、目立つ選手でしたね。
現役中に事故で車椅子になってしまいましたが、車椅子バスケでオリンピック?とか出てるはずです。すごい不屈の人ですよね。

投稿: Hこ | 2011年7月22日 (金) 12時37分

Hこさん
こんばんは
やっぱりHこさんは知ってましたか
しかも生でみたことがあったんですね。いいな~
僕の中では室蘭大谷の「10番」といえば、京谷か財前です

京谷さんが車椅子でバスケやっているのを、僕も何かの番組で拝見した記憶があります。不屈の精神で頑張ってほしいです。

ちなみにHこさんもご存知の通り、僕と同じ学年には佐藤尽が活躍していました。

これは全くの余談ですが、先日帯広のとあるリサイクルショップに行った際、我が母校「帯広北」のサッカー部のユニホームが売られてました。そういのも“あり”んなんですね(笑)

投稿: 猫男爵 | 2011年7月22日 (金) 21時18分

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