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2010年2月 9日 (火)

冬に咲いた花たち①~トリプルアクセルにかけた夢~

こんばんにゃ~night 北の猫男爵ですcat

さて、今日からはバンクーバー五輪開幕直前強化週間と題しまして、僕の中で過去の冬季五輪の印象に残るシーンを振り返るシリーズ企画をお送りしてみたいと思いますhappy01

皆さんの中にもきっと懐かしい当時の記憶が蘇るかと思いますので、どうぞしばしの間お付き合いのほどを宜しくお願い致しますpaper

1992年、冬季五輪が開催されたのはフランス東部のアルベールビルでした。この大会で日本が獲得したメダルは金1、銀2、銅4の計7個という躍進の目立った大会でした。そしてその銀メダルの1つを獲得したのが、当時の日本女子フィギュア界をリードしていた伊藤みどりだったのですshine

彼女の最大の武器はトリプルアクセル(3回転半)です。今、浅田真央が得意としているその高度な技術を、世界で当時できたのは何を隠そう伊藤みどりただ一人だけでしたsign03

彼女は幼少の頃から、山田満知子という素晴らしいコーチの指導のもとに日本の頂点に立ち続け、“ジャンプの伊藤”として世界的にも名をはせ、全日本選手権8連覇を達成するなど日本国内においては敵なしでしたscissors

彼女の演技の特徴はそのダイナミックなジャンプにありましたski。フィギュアスケートは、人々を魅了させる芸術性が魅力でしたが、その根本をも覆すような迫力ある彼女のジャンプに僕はいつも、成功するたびに拍手を送っていた記憶がありますhappy02

たぶん、その頃のフィギュアを見ていた人であれば僕が言わんとしていることは分かってもらえるとは思うのですが、とにかく他の選手と彼女の演技では人を引きつける力が違っていたのですsign03伊藤みどりがリンクに上がれば『きっと何かやってくれる!』そんな魅力が彼女にはあったのですshine

アルベールビル五輪の4年前、彼女はカルガリー五輪に参加しました。もちろんその演技も僕は見ていましたが、当時のフィギュアスケートは今のようにショートプログラムとフリーという演技構成ではなく、その前に「規定」という競技があったのです。

この「規定」とはリンクに描かれた線や曲線の上を、より正確にスケーティングするという競技で、これを伊藤は非常に苦手としていて、いつもこの「規定」で出遅れるというのが彼女のパターンでしたbearing

このカルガリー五輪でも、結局は規定で10位と出遅れたのが響き、最終結果は5位に終わりました。しかしこの時の彼女の高いジャンプとその演技には、会場は大喝采を与えていたことは僕は鮮明に今でも憶えています。『これは次の五輪こそ、金メダルだ!』と強く僕は思いましたconfident

その1年後に、彼女は19歳で世界選手権を日本人で初めて制し、遂に世界の頂点に立ったのですsign03あとは、トリプルアクセルに磨きをかけて、五輪の頂点に立ち金メダルを首に下げる、それが彼女の目標でしたbell

そしてそんな彼女にさらに追い風が吹いたのですsign03彼女が苦手とする「規定」が1991年から廃止となったのですscissors。もうこれは「伊藤みどりが金メダルを取るための五輪になる!」そんな思いの中、いよいよ1992年アルベールビル五輪が開幕しましたshine

オリジナルプログラムで彼女はジャンプで転倒し、結果4位という状況で最後のフリーの演技に逆転をかけることになりましたbearing。フリー前夜、僕はドキドキして眠れなかったことを今でも憶えていますcoldsweats01

フリーのテレビ放送tvは早朝でした。当時高校2年生だった僕は、眠い目を擦りながら起きて彼女の演技を待ちましたeye

もの凄いプレッシャーが交錯する中、彼女はリンクに上に立ちました。ジャンプを次々に成功させ、会場内は手拍子が起きてムードは最高潮に盛り上がってきましたnote。そして終盤で彼女はトリプルアクセルを見事に成功させたのですshine

演技が終わると、割れんばかりの大声援が会場中に響き渡りましたup。僕も思わずテレビの前で感極まってしまいましたweep。隣りで一緒にテレビを見ていた僕のも号泣していましたcrying

ただ一人、伊藤みどり本人は最高の笑顔を見せていましたhappy02。それは彼女が小さな頃から夢見たオリンピックという最高の舞台で見せた、世界一素敵な笑顔でしたhappy02

結果は惜しくも金メダルには届かず銀メダルでした。でも、彼女の首に下がったそのメダルは誰がどう見ても、立派な彼女だけの金メダルでしたcrown。幼い頃から必死に厳しい練習に耐え、そして掴んだもの、それは彼女にしか分からない素晴らしい財産だったと思いますshine

彼女が長きに渡り追いかけたトリプルアクセルにかけた夢は、この瞬間に完結を迎え、その後彼女はプロへと転向していきましたが、僕はこの最高に素晴らしい瞬間を、この自分の目eyeで見ることができたことを今でも良かったと思っていますhappy01

日本の女子フィギュア界の今があるのも、伊藤みどりという素晴らしい選手がいたからだということを、バンクーバー五輪が始まろうとしている今、改めて僕は思い返しましたconfident

最後にひとつ付け加えますと、「オリンピックという大舞台でトリプルアクセルを成功させた選手」は、アルベールビル五輪から18年経つ今現在でも、伊藤みどりただ一人だけですpaper

アルベールビルの地に咲いた一輪の花tulip、それは伊藤みどりという“トリプルアクセルに全てを捧げた”キレイな花でしたshine

さあいかがでしたか?五輪開幕を前にちょっと懐かしいお話をしましたが、皆さんの記憶も蘇りましたか?やっぱりスポーツって良いものですよねhappy01。思い出しただけでも、思わず心がグッときてしまいますconfident

それでは今日はこのへんで。チャオ(ciao!)

<今日の連想ものとり> 理科室→人体模型(リアルに僕はアレはちょっと怖くて苦手でした。皆さんもきっとそうですよね?)

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