『ガリナオ』 ♯5~火災る(もえる)~
こんばんにゃ~
北の猫男爵です![]()
さて、今日から12月のスタートですね
。12月は1年の締めの月、何かと忙しくせわしない1ヶ月だとは思いますが皆さん風邪などひいていませんか?残りわずかとなった2008年を悔いなく、そして素晴らしい1年であったと思えるように過ごしたいですよね![]()
そんな12月最初のブログは、連続妄想ドラマ「ガリナオ」の第
話をお送りしたいと思いますので、どうぞお付き合いをよろしくお願いします![]()
『ガリナオ』 第
話 「火災る」(もえる)
<CAST>
湯川遊:猫男爵
松岡さつき:常盤貴子
藤本翼:小栗旬
大林光司:竹野内豊
今井雪江:高畑淳子

舞台は都内のとある住宅街
。その住宅街に家を構える今井家は夫婦での二人暮らしであった。夫は数年前の交通事故が原因で、右手が少し動かせるぐらいで、体は不自由で自力で動くこともできない寝たきりの生活をしいられていた。そんな状況の家計を妻である今井雪江がパートに出て一人で支えていたのであった。
雪江:あなた、じゃ私これから仕事行ってきますね。21時には帰ってこれると思いますから。
夫:ああ・・・
雪江:もし何かあったら、緊急電話のボタン押してくださいね。
夫:わかった・・・
雪江:じゃ、行ってきます。
その頃、城北署では大きな事件を終えたばかりの松岡さつきの姿があった。
刑事:松岡さん、もう3日も寝てないんじゃないんですか?はい、これ濃いめのコーヒー
です。
松岡:ありがとう。ほとんど睡眠なしでホシを追ってたからね。でも、何とかホシをあげられて良かったわ。これ以上寝なかったら死んじゃうかも・・・
大林:刑事が寝ないでホシを追う、これは当たり前のことだろ。
そこへ捜査一課長の大林光司がやってきた。
松岡:・・・・
大林:松岡、最近はあの男とは会ってないみたいだな。
松岡:私に見張りでも付けているみたいな口調ですね。
大林:見張り?おまえにそんなの付ける暇あったら、他のホシを追わせてるよ。こっちもそんなに暇じゃないんでね。
松岡:・・・・
さつきは少しむすっとした表情で大林をにらみつけた。
松岡:課長!湯川さんとの間に何があったのか話してもらえませんか!じゃないと私は納得できません!なぜ彼と会ってはいけないのか・・・
大林:・・・まあ、その時が来たら話すさ。お前は俺の言うことを聞いていればいい。
松岡:課長!
午後9時過ぎ、消防署に火災の緊急無線が入った。
隊員:こちら207、207、現場は○○区○○○本町4丁目7-4、A火災発生の模様。かなりの勢いで出火している模様、大至急応援願う。
消防署:了解。

もの凄い火の手があがり、住宅
はみるみるうちに燃え上がっていった。そこへ、家の住民だと思われる女性が帰ってきた。それは今井雪江であった。
雪江:中に・・・中に人が、主人が!主人は自分で動けない体なんです!誰か、誰か助けて!!
隊員:もうこれだけ火の手があがっては・・・無理だ!
雪江:いや~!あなた・・・死なないで・・・
雪江は火で覆われた家を目の前にして泣き崩れた。
夜中になり、ようやく火は鎮火され、中から焼死した雪江の夫の亡骸が運び出された。雪江は言葉も出ず、途方にくれていた。
翌朝、現場検証が行われそこには城北署の署員もかきだされており、さつきの姿もあった。
刑事:松岡さん、あれから少ししか寝てないでしょ?大丈夫っすか?
松岡:大丈夫も何も、仕事だから仕方ないでしょ。ほら、そんなことよりも現状調べて。
刑事:これ、何ですかね?
松岡:なんか、変な溶けかたしているけど何かしら?
隊員:出火元と思われる場所が解りました。おそらくこの電話機あたりの電気コードの配線がショートか何かして出火したものと思われますね。ここの燃え方だけが尋常でないですから。
松岡:ここが出火元ね。
刑事:たまにこういう火災はありますからね。被害者の方や親族の方には気の毒ですが、これは運が悪かったとしか言いようがありませんね・・・
松岡:本当にこれは事故なのかしら・・・・
そう言うと、さつきは不思議に思った燃えかすの破片をそっとハンカチに包みポケットへしまいこんだ。
ちょうどその頃、聖愛大学
では学生を前に講義をする湯川遊の姿があった。
湯川:であるから、この理論とさきほどのジョージ・スミスの理論を相対するならば・・・
と、その時携帯電話
の着信音が鳴り響いた。
湯川:誰だ!言ったじゃないか、講義中は電源を切っておけと・・うん?失礼、私の携帯だった・・・ちょっと失礼。
そう言うと、湯川は教室を出て廊下で電話に出た。その相手は助手の藤本翼であった。
湯川:もしもし、何だ今講義中だぞ翼くん!合コンのことなら、あとで・・・
藤本:違いますよ遊さん!実はさっき、さつきさんから連絡があってちょっと見てもらいたいものがあるそうなんです。で、今から大学に向かうって言うので、すぐに遊さんに教えたほうがいいかと。
湯川:まったく、身勝手な女だ。まあそれも悪くはないがな。
藤本:えっ?何か言いました?ちょっとこっち騒がしくて。
湯川:いや、何でもない。わかったよ翼くん。わざわざありがとう!
数十分後、湯川の研究室にはさつきの姿があった。
松岡:ごめんなさい、突然お邪魔して。
湯川:もう君の身勝手さには慣れたから心配いらないよ。
松岡:身勝手?あんたが言うなよ(小声)
湯川:何か言った?
松岡:いえ。
湯川:ところで今日は何の用なのかな?
松岡:そうそう!実はこれを見てほしいの。これは昨日起きた火災現場で拾ったきたもの何だけど、これは何が燃えたものなのか解るかしら?
湯川:これは・・・
そう言うと湯川は手に持ち、臭いを嗅いだ。
湯川:これはおそらくロウソクのロウか何かが溶けたものではないかな・・・それにしても燃え方が普通ではないから、たぶん可燃性の強い化学化合物の液体か何かを塗っているものだろう。臭いからしてもその可能性が高いだろうな。
松岡:ロウソクが燃えたものなのね。
湯川:さつき、この火災の状況をもう少し詳しく教えてもらえるかな。
松岡:いいわよ。さつきって呼ぶのは・・・まあ、いいか。
詳しい話を聞いた遊はさつきと一緒に現場に行く事にした。
湯川:ここが現場か。うっ!結構焼け焦げた匂いはキツいな。これは?
松岡:それは写真か何かのようね。
湯川:夫婦で撮った写真だ。旦那さんは寝たきりでベッドに寝たままだが、仲の良い夫婦の写真じゃないか。うん?ここに写っているのは電話機か?さつき、そういえば出火元は電話機の近くの配線と言っていたよな?
松岡:ええ、そうよ。
湯川:さつきが見つけたそのロウソクはどのへんにあった?
松岡:えっ~と、ちょうどこのへんだから、電話機のあったところのすぐ近くよ。
湯川:なるほど、実に興味深い。
松岡:何が?

遊は近くにあった火災で炭となった木屑で計算式を書き始めた![]()

湯川:なるほど、これは実におもしろい事件だ。
松岡:事件?いったい誰が?
湯川:残念だが犯人は奥さんの今井雪江さんだ。
松岡:雪江さんが?どうして!!
湯川:この写真を見てみろ、横になっている旦那さんのベッド前に電話機が写っているだろう。これはFAX一体型の電話機だ。雪江はそのFAXと、そしてロウソクを使ってこの火災を実行したんだ。
松岡:FAXとロウソク?
湯川:雪江さんは仕事に行く寸前にロウソクに火を付け、そして何くわぬ顔をして家を出た。夫のベッドからは棚の影になりこのロウソクは見えない。そして、おそらく緊急連絡用の電話もスイッチを遮断して家を出たはずだ。

湯川:その後、数時間かけてロウソクは燃え続けた。そして雪江さんは仕事をしながら職場の人の目を盗み、自宅へFAXを送信したはずだ。

湯川:FAXを受信したこの機械からは、FAX用紙が数枚出てきた。その用紙が下にあるロウソクに燃え移り、火災を起こすという仕組みだ。これは実に精巧にそして計画的に行われた殺人火災だよ、さつきさん。
松岡:そんな、だって雪江さんは体の不自由な旦那さんのことを一生懸命看病していたのよ。どうして・・・
湯川:理由は解らないが、これは紛れもない殺人だ。雪江さんの職場のFAXの送信履歴を調べれば解ることだ。
松岡:・・・
そして、またしても湯川の推測通り今井雪江は素直に犯行を認めた。動機は長期間に渡る夫の看病に疲れ、この犯行を計画したということだった。ただ、夫は雪江に「もしも私の事が重荷になったらいつでも殺してくれ」と打ち明けていたそうだ。ある程度、自分の死を望みそして覚悟していた夫と、それを実行しなければならなかった妻。本当は実に悲しい事件であったのかもしれない。
事件を終え、さつきは湯川の研究室を訪れていた。

松岡:また今回も助けられましたね。
湯川:別に、君を助けたつもりはない。科学が科学であることを立証しただけだ。
松岡:でも、今回の事件は何だか切なかったです。夫婦って目に見えないところで深くつながっているんですよね。夫の望みを叶えるためには自分で手にかけなければならなかった雪江さんの、その気持ちを考えると凄く複雑な感じです。
湯川:どんな理由があっても人を殺してはそれは犯罪だ。たとえそれが誰かのためであってもね。人は生きているからこそ、誰かのためになるんだ。死んだり、殺したりしてもそれは誰のためにもならないよ。
松岡:あなたは、やっぱり私・・・
湯川:何だ、また嫌味でも言うのか。うん?
松岡:そうだ、私4日も寝てなかっ・・・・
そう言いながら、さつきは腰をかけていたソファーに横になり、そっと目を閉じ深い眠り
についた。そんな、さつきを見ながら湯川は何だか凄く優しい気持ちになり、思わず微笑みを浮かべそしてそっとさつきに毛布をかけてあげた。
湯川:実にかわいい寝顔だ。かわいい?いや、何かの間違いだな。
そう言いながら、コーヒーを飲みほす遊と、心地よい眠りについたさつきに都会の夕陽
が優しくさしこんでいた。
さあ、いかがでしたか「ガリナオ」の第
話。ドラマのほうも中盤に差し掛かり、遊とさつきとの距離がだんだんと近づいてくる一方で、大林の隠された過去にも注目ですよね。次回の第
話もどうぞお楽しみに![]()
それでは今日はこのへんで。チャオ(ciao!)
<今日の誕生日:12月1日>
根津甚八(61歳)、長谷川理恵(35歳)、Sんでぃ(35歳)、池谷直樹(32歳)
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